乳腺外科
乳がんとは
乳がんのリスク
・初経年齢が早い。
・初産年齢が遅い。
・出産歴がない。
・閉経年齢が遅い。
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・閉経後に肥満あり。 ・成人での高身長。 ・運動が習慣ない。 ・栄養面 (アルコール、総脂肪、飽和/動物性脂肪) |
・乳癌の家族歴あり。
・アルコールの多量摂取。 ・放射線被爆あり。 ・BRCA-1,BRCA-2,ATMの 遺伝子の異常 |
乳がんの予防
乳がんの経過
早期発見のために
自己検診 | |
乳がんは自分で発見できる数少ないがんです。早期発見のため月1回の自己検診を習慣づけましょう。早期発見は、乳がんから身を守るための最も有効な方法です。生理が終わった人は1週間後に、閉経後の人は毎月、日を決めて行いましょう。 | |
乳がん検診 | |
乳がん検診は、無症状の方に対して行われます。これまでは、視触診による検診でしたが、平成17年度から国の指針が改められ、40歳以上を対象にマンモグラフィ検査による検診を行うことが原則となりました。 なお、症状のある方は検診ではなく、できるだけ速やかに専門医にみてもらいましょう。 |
乳がんの診断
乳がんの診断
乳房のしこり
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乳がんの初発症状(発見のきっかけ)は、80~90%が乳房のしこりです。乳がんは5mm~1cmぐらいの大きさになると、注意深く触ると自分でわかるしこりになります。しかし、しこりのすべてが乳がんであるというわけでもありません。乳房のしこりに気づいたら専門医にみてもらうことが大切です。 |
乳房の疼痛 | 初期から痛みがでることはあまり多くありません。 |
乳頭分泌 | 乳首から液体とくに血液などが出ることがあります。 |
乳頭のただれ | パジェット病という特殊な乳がんがみつかることがあります。 |
その他 | 乳房のえくぼなど皮膚の変化、わきの下のしこり、腕のむくみ |
乳がんの検査
視触診 | 乳房を視て触って診断する方法です。左右差、くぼみや隆起、発赤や皮膚の変化がないかを見ます。次に、乳房にしこりがないか注意深く触診し、さらに乳頭からの分泌や出血、乳頭のびらん、わきの下のしこりなどをチェックします。 |
マンモグラフィ | 乳房専用のX線撮影装置を用い、乳房を透明のプラスチックの板に挟んで、斜め方向(内外斜位)と上下方向 (頭尾方向)撮影をします。がんなどの異常があると、その写真(マンモグラム)には、しこりの影 (腫瘤陰影)や白い粒 (石灰化)として写ります。触っても分からない小さながんを発見するのに威力を発揮します。ただし、マンモグラフィは乳腺の濃度に影響を受けますので、濃度が密な若い人 (30歳代および40歳代)においては、閉経後の女性に比べて、がんを見つけ出す能力が劣るといわれています。また、マンモグラフィには写らないがんもあるので注意が必要です。マンモグラフィはX線検査なので放射線被爆がありますが、乳房だけの部分的なものなので、骨髄などへの影響はなく、白血病などの発生はありません。1回の影響で乳房が受ける放射線の量は、一般の人が1年間に受ける自然放射線の50分の1程度です。健康上の影響はほとんどないと考えられます。 |
超音波検査 | 皮膚にゼリーを塗って、乳房に超音波をあて、内部からの反射波を画像にして、異常があるかないかを診断します。放射線を使わないので、妊娠している方にも安心です。超音波検査は乳腺の濃度に影響を受けませんので、乳腺が密な若い人にも適しているといえますが、まだ検診に有用であるとする根拠がなく、国の指針には入っていません。現在、厚生労働省が実施する「がん対策のための戦略研究」で有効性の検証が進められています。 |
細胞診 | しこりに細い注射針を刺して注射器で細胞を吸引して、細胞が悪性か良性かを顕微鏡で調べます。細胞診だけではがんかどうか微妙な場合や細胞がうまくとれない場合は、組織診が必要になります。 |
針生検 | しこりや石灰化の部分を細胞診で使うものより少し太い針で、組織の一部を採って顕微鏡で検査します。 |
その他の検査 | 遠隔転移があるかどうかの診断のためには、胸、骨などのレントゲン撮影、CT、超音波検査、骨シンチグラフィなどが行われます。また、乳房の中での病気の状態をよりよく観察するためにMRIなどが行われます。 |
乳がんの初期治療
外科療法 (手術)
わきの下 (腋窩)リンパ節の切除
乳房切除術
単純乳房切除術
乳房温存手術
センチネルリンパ節生検
センチネルリンパ節を見つける方法
術後補助療法
再発の危険性
再発予防のための治療法について
乳房温存術後の温存乳房内再発を予防するための放射線療法とは
当院乳腺外来での診療の流れ
看護師による問診 |
未婚・既婚、初潮・閉経の時期、月経周期、妊娠・出産・授乳の有無、かかった病期。乳房の痛みの有無、しこりに関してきになることなどの基本的な事実を把握するために質問があります。慌てずゆっくり、正直にお答えください。 |
医師による問診および視触診 |
ただでさえ診察の場面は緊張するものです。しこりを見つけたときの様子、最後の月経日など。基本的なことは事前に頭の中で整理しておくと、慌てずにすみます。 |
マンモグラフィ検査 |
当院では、女性の検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師によるマンモグラフィ撮影を施行しております。 |
超音波検査 |
視触診と平行して、同日に超音波検査を施行します。 |
超音波ガイド下穿刺吸引細胞診、針生検 |
視触診および超音波検査、マンモグラフィ検査で乳がんが疑われる場合、あるいは良悪性の鑑別が必要な場合は同日、超音波ガイド下に穿刺吸引細胞診および針生検を施行します。結果は翌週に、ご本人に(可能であれば、ご家族の方に同席)説明させていただきます。マンモトーム生検が必要な場合は、和歌山県立医科大学第一外科に紹介させていただきます。 |
腹部CT検査および乳房造影MRI検査 |
乳がんと診断された場合、乳房内の拡がり診断および腋窩リンパ節転移診断目的に、乳房造影MRI検査および遠隔転移の有無検索目的に胸腹部のCT検査を施行します。 |
乳がんの治療方針について |
針生検の病理組織結果および各種画像所見に基づき、乳がんの初期治療 (手術、術前化学療法など)について看護師同席のもと、ご本人およびご家族と相談させて頂きます。当院では、現在、施設および設備の関係上、センチネルリンパ節生検を施行できないため、手術は、ご希望される施設(特にご希望がなければ、和歌山県立医科大学第一外科)に紹介させて頂きます。術後補助化学内分泌療法および経過観察は当院外来にて施行させて頂きます。 |
放射線療法 |
乳房温存療法の放射線療法などの放射線治療については、おもに国立病院機構和歌山病院に紹介させていただいております。 |
外来化学療法のための点滴室には、リクライニングチェアー2台、ベッド1床を設置しております。 |