乳腺外科

 

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外来診療日

外来診療日
 
診察室
午前 29 担当医
午後29担当医
   
上記診察は予約制です。
当院では、和歌山県立医科大学第一外科 (心臓血管外科・呼吸器乳腺外科)より乳腺担当医の派遣を受け、週1回の乳腺外来を開設しております。
 
 

乳がんとは

乳がんとは
 
乳がんにかかる人の数は増加の一途をたどり、年間約4万人の方が乳がんにかかり、約1万人の方が乳がんで亡くなっています。

  乳がんにかかる人の数は増加の一途をたどり、年間約4万人の方が乳がんにかかり、約1万人の方が乳がんで亡くなっています。現在日本人の20人に1人は乳がんにかかるといわれています。
  乳房は、乳汁を分泌する乳腺組織と、その周りを埋める脂肪組織などからなり、大胸筋という胸の筋肉で支えられています。乳腺組織は乳頭を中心に放射状に15~20個の腺葉に分かれています。腺葉は多数の小葉に枝分れしており、ここで乳汁が作られます。そして小葉からは乳汁を乳頭に運ぶための細い乳管が出ており、これらが少しずつ合流し、1本の乳管となって乳頭に出ます。乳がんは、乳管あるいは小葉の細胞に発生する悪性腫瘍です。
 
乳がんのリスク
  母親や姉妹に乳がんになった人がいる場合は乳がんのリスクが少し高くなります。乳腺疾患の既往のある人、カロリーの高い食事、脂肪の多い食事をよくとる肥満ぎみの女性や、初潮年齢の若い人、閉経年齢の遅い人、子供の数が少ない人や子供のいない人、最初の出産年齢が遅い人もリスクが高いといわれています。つまり、乳がんが発症したり大きくなることに、女性ホルモンであるエストロゲンが関係しています。エストロゲンにさらされる期間が長い人ほど乳がんにかかりやすいといえます。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 乳がんリスクファクター
 
 ・初経年齢が早い。
 ・初産年齢が遅い。
 ・出産歴がない。
 ・閉経年齢が遅い。
 
・閉経後に肥満あり。     
・成人での高身長。     
・運動が習慣ない。     
・栄養面
(アルコール、総脂肪、飽和/動物性脂肪)
・乳癌の家族歴あり。
・アルコールの多量摂取。
・放射線被爆あり。
・BRCA-1,BRCA-2,ATMの
   遺伝子の異常
 
乳がんの予防 
   乳がんにならない生活方法は残念ながらありません。しかし胃がん、肺がん、大腸がんなど他のがんが食生活の欧米化によってかかる割合が増えているのと同様、乳がんも食生活の変化により、その危険性が増すと言えます。脂肪の多い食事を避ける、飲酒は少量(日本酒で1合くらい)を心掛け、豆腐・納豆などの大豆系の食品を取る、緑黄色野菜を取るなど毎日の食生活に注意しましょう。喫煙と乳がんの因果関係は不明ですが、健康維持の点からも喫煙は避けたほうが良いでしょう。また、カロリーオーバーを避け、日頃から適度の運動を心掛けりことも大切です。
   
乳がんの経過
  乳がんの癌細胞は、最初のうちは乳管や小葉の中にとどまっていますが(非浸潤がん)、がんが進行するとがん細胞は、周囲にある健康な組織にに入り込んで破壊するようになります(浸潤がん)。さらに進行するとがん細胞がリンパ管や血管に入り、わきの下(腋窩)のリンパ節、肺、肝臓、骨、脳などに転移します。
   
早期発見のために
 http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg
自己検診
 
  乳がんは自分で発見できる数少ないがんです。早期発見のため月1回の自己検診を習慣づけましょう。早期発見は、乳がんから身を守るための最も有効な方法です。生理が終わった人は1週間後に、閉経後の人は毎月、日を決めて行いましょう。
 
 http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 乳がん検診
  乳がん検診は、無症状の方に対して行われます。これまでは、視触診による検診でしたが、平成17年度から国の指針が改められ、40歳以上を対象にマンモグラフィ検査による検診を行うことが原則となりました。
なお、症状のある方は、検診ではなく、できるだけ速やかに専門医にみてもらいましょう。
 

乳がんの診断

乳がんの診断
 
乳がんの診断
 乳房のしこり
 
 
 
 
乳がんの初発症状(発見のきっかけ)は、80~90%が乳房のしこりです。乳がんは5mm~1cmぐらいの大きさになると、注意深く触ると自分でわかるしこりになります。しかし、しこりのすべてが乳がんであるというわけでもありません。乳房のしこりに気づいたら専門医にみてもらうことが大切です。
 
 乳房の疼痛 初期から痛みがでることはあまり多くありません。
 乳頭分泌 乳首から液体とくに血液などが出ることがあります。
 乳頭のただれ パジェット病という特殊な乳がんがみつかることがあります。
 その他 乳房のえくぼなど皮膚の変化、わきの下のしこり、腕のむくみ
 
乳がんの検査
 視触診
 
 
乳房を視て触って診断する方法です。左右差、くぼみや隆起、発赤や皮膚の変化がないかを見ます。次に、乳房にしこりがないか注意深く触診し、さらに乳頭からの分泌や出血、乳頭のびらん、わきの下のしこりなどをチェックします。
 マンモグラフィ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
乳房専用のX線撮影装置を用い、乳房を透明のプラスチックの板に挟んで、斜め方向(内外斜位)と上下方向 (頭尾方向)撮影をします。がんなどの異常があると、その写真(マンモグラム)には、しこりの影 (腫瘤陰影)や白い粒 (石灰化)として写ります。触っても分からない小さながんを発見するのに威力を発揮します。ただし、マンモグラフィは乳腺の濃度に影響を受けますので、濃度が密な若い人 (30歳代および40歳代)においては、閉経後の女性に比べて、がんを見つけ出す能力が劣るといわれています。また、マンモグラフィには写らないがんもあるので注意が必要です。マ
ンモグラフィはX線検査なので放射線被爆がありますが、乳房だけの部分的なものなので、骨髄などへの影響はなく、白血病などの発生はありません。1回の影響で乳房が受ける放射線の量は、一般の人が1年間に受ける自然放射線の50分の1程度です。健康上の影響はほとんどないと考えられます。
 超音波検査
 
 
 
 
 
皮膚にゼリーを塗って、乳房に超音波をあて、内部からの反射波を画像にして、異常があるかないかを診断します。放射線を使わないので、妊娠している方にも安心です。超音波検査は乳腺の濃度に影響を受けませんので、乳腺が密な若い人にも適しているといえますが、まだ検診に有用であるとする根拠がなく、国の指針には入っていません。現在、厚生労働省が実施する「がん対策のための戦略研究」で有効性の検証が進められています。
 細胞診
 
 
しこりに細い注射針を刺して注射器で細胞を吸引して、細胞が悪性か良性かを顕微鏡で調べます。細胞診だけではがんかどうか微妙な場合や細胞がうまくとれない場合は、組織診が必要になります。
 針生検
 
しこりや石灰化の部分を細胞診で使うものより少し太い針で、組織の一部を採って顕微鏡で検査します。
 その他の検査
 
 
遠隔転移があるかどうかの診断のためには、胸、骨などのレントゲン撮影、CT、超音波検査、骨シンチグラフィなどが行われます。また、乳房の中での病気の状態をよりよく観察するためにMRIなどが行われます。
 

乳がんの初期治療

乳がんの初期治療
 
   乳がんの治療には、外科治療 (手術)、放射線療法、薬物療法 (抗癌剤やホルモン剤による治療など)があります。乳がんの治療は、癌の特性に基づいて、1人ひとりの患者さんに最も効果的な方法を組み合わせて行います。
 
外科療法 (手術)
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 手術の切除
   乳房にできたがんを切除するために行います。がんを取り残さないために、がん組織とその周りの正常組織を同時に切除します。切除される正常組織の範囲は乳がんの病期により異なります。一般的には、早い時期に見つかった乳がんほど正常組織の切除範囲は少なくてすみます。乳がんの手術には大きく乳房を全部切除する乳房切除術と、乳房の一部分を切除し、可能な部分は残す乳房温存手術があります。近年、早期乳がんの発見が増加し、乳房温存手術の割合は年々増えてきています。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg わきの下 (腋窩)リンパ節の切除
   乳房の切除と同時に、わきの下のリンパ節も切除されます。これは乳がんの拡がりを検査し、術後の補助療法の必要性を決めたり、再発の可能性を予測するために行うものです。
 
乳房切除術
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 胸筋温存乳房切除術
   乳房とわきの下のリンパ節を切除します。場合によっては、胸筋の一部分を切除することもあります。この術式が乳房切除の中で最も一般的なにゅうがんの手術方法です。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 単純乳房切除術
   がんのできた側の乳房を全部切除します。
 
乳房温存手術
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 乳房円状部分切除術
   腫瘍縁から一定の距離 (通常1.5cmから2cm程度)をおいて肉眼上正常と思われる乳腺組織のところを切っていく方法です。同時にわきの下のリンパ節も切除します。
 
センチネルリンパ節生検
乳房内にできた“がん”細胞が最初に流れ着くと考えられる乳房周囲のリンパ節を『センチネルリンパ節 (見張りリンパ節)』と呼び、このリンパ節に“がん”がいなければ、その先のリンパ節には“がん”がいないと判断して通常のわきの下のリンパ節の切除 (腋窩リンパ節郭清)はしないという方法が『センチネルリンパ節生検による腋窩リンパ節郭清の省略』の考え方です。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg センチネルリンパ節を見つける方法
   センチネルリンパ節を見つける方法には、「ラジオアイソトープ(RI)法」と「色素法」、これらの併用法があります。手術の前に「ラジオアイソトープ(RI)」と「色素」を乳房に注射をしてこれを目印に見つけます。通常ラジオアイソトープは手術前日(あるいは手術当日の朝)に、色素は手術室で麻酔のかかった後に注射します。
 
術後補助療法術後補助療法
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 再発予防のための治療
   乳がんは比較的早期の段階で全身的な転移、すなわち目に見えない程の小さい細胞が全身に運ばれた状態、『微小転移』が形成されており、どんなに手術範囲を拡大してもこれらを抑制することはできません。従って、外科療法、放射線療法などの局所療法のみでは微小転移の制御は不十分であることが分かってきました。この微小転移が増殖し、数ヶ月から数年たって画像検査等で目に見える状態になった時、再発 (転移)と診断されます。再発を予防するためには早い時期に微小転移を根絶する治療をしておく必要があります。乳がんが再発しやすい臓器としては、しこりのあった近くのリンパ節や皮膚の他、骨、肺、肝臓、脳などが知られています。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 再発の危険性
   患者さん一人一人について、再発するかどうかを100%確実に予測することはできませんが、今までのところ、1. わきの下のリンパ節 (腋窩リンパ節)に転移のある人や転移の個数の多い人、2. 乳がん細胞にホルモン受容体 (エストロゲン受容体やプロゲステロン受容体)のない人、3. しこりの大きい人、が再発の危険性が高いことがわかっています。これらの条件をもった人については、再発予防のための治療を受けて頂くのが一般的です。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 再発予防のための治療法について
   乳がんの再発を予防するための治療法としては、全身すみずみまで薬が行きわたる抗癌剤やホルモン剤が、身体のどこかに隠れているがん細胞を退治するには最も有効と考えられています。術後の薬物治療は病期、年齢、閉経状況、ホルモン受容体の有無、健康状態などにより異なります。個々の状況に合わせた最善の治療『標準的治療』を行います。乳がんの術後補助療法に関する国際会議が、2年に1回、スイスのザンクトガレン (St. Gallen)で行われ。乳がん専門医らの協議を経て術後補助療法の治療指針が決められます。
 
http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 乳房温存術後の温存乳房内再発を予防するための放射線療法放射線療法とは
   高いエネルギーのX線 (放射線)をがん細胞に狙いを定めて照射し、がん細胞の遺伝子に傷をつけて増殖を抑えたり、破壊する治療です。手術で取り残した可能性のあるがん細胞を死滅させ、温存乳房内再発を予防するために、乳房温存手術の場合には、原則として温存乳房への放射線療法を行います。
放射線療法の副作用は、主に照射部位に現れます。放射線療法を行っている期間中や、終了直後に洗われる「急性障害」と放射線療法終了後6ヵ月~数年後に現れる「晩期障害」に分けられます。急性障害は、日焼けの症状と似た症状が現れますが、いずれも治療が終われば1~3ヶ月以内に消失します。また、倦怠感や食欲低下が現れることもあります。一方、晩期障害は、照射部位の皮膚の色調変化、萎縮、皮下組織の硬化、乳腺組織の萎縮が主なもので、重篤な障害が起ることはほとんどありません。

http://www.reimeikai.com/kitade/img/ic_maru.jpg 乳房温存術後の温存乳房内再発を予防するための放射線療法放射線療法とは
   高いエネルギーのX線 (放射線)をがん細胞に狙いを定めて照射し、がん細胞の遺伝子に傷をつけて増殖を抑えたり、破壊する治療です。手術で取り残した可能性のあるがん細胞を死滅させ、温存乳房内再発を予防するために、乳房温存手術の場合には、原則として温存乳房への放射線療法を行います。
放射線療法の副作用は、主に照射部位に現れます。放射線療法を行っている期間中や、終了直後に洗われる「急性障害」と放射線療法終了後6ヵ月~数年後に現れる「晩期障害」に分けられます。急性障害は、日焼けの症状と似た症状が現れますが、いずれも治療が終われば1~3ヶ月以内に消失します。また、倦怠感や食欲低下が現れることもあります。一方、晩期障害は、照射部位の皮膚の色調変化、萎縮、皮下組織の硬化、乳腺組織の萎縮が主なもので、重篤な障害が起ることはほとんどありません。
 

当院乳腺外来での診療の流れ

当院乳腺外来での診療の流れ
 
   乳がんの治療には、外科治療 (手術)、放射線療法、薬物療法 (抗癌剤やホルモン剤による治療など)があります。乳がんの治療は、癌の特性に基づいて、1人ひとりの患者さんに最も効果的な方法を組み合わせて行います。
 
 

  看護師による問診

未婚・既婚、初潮・閉経の時期、月経周期、妊娠・出産・授乳の有無、かかった病期。乳房の痛みの有無、しこりに関してきになることなどの基本的な事実を把握するために質問があります。慌てずゆっくり、正直にお答えください。

 

  医師による問診および視触診

ただでさえ診察の場面は緊張するものです。しこりを見つけたときの様子、最後の月経日など。基本的なことは事前に頭の中で整理しておくと、慌てずにすみます。

 

  マンモグラフィ検査

当院では、女性の検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師によるマンモグラフィ撮影を施行しております。

 

  超音波検査

視触診と平行して、同日に超音波検査を施行します。

 

  超音波ガイド下穿刺吸引細胞診、針生検

視触診および超音波検査、マンモグラフィ検査で乳がんが疑われる場合、あるいは良悪性の鑑別が必要な場合は同日、超音波ガイド下に穿刺吸引細胞診および針生検を施行します。結果は翌週に、ご本人(可能であれば、ご家族の方に同席して頂く。)に説明させて頂きます。マンモトーム生検が必要な場合は、和歌山県立医科大学第一外科に紹介させて頂きます。

 

  腹部CT検査および乳房造影MRI検査

 乳がんと診断された場合、乳房内の拡がり診断および腋窩リンパ節転移診断目的に、乳房造影MRI検査および遠隔転移の有無検索目的に胸腹部のCT検査を施行します。

 

  乳がんの治療方針について

針生検の病理組織結果および各種画像所見に基づき、乳がんの初期治療 (手術、術前化学療法など)について看護師同席のもと、ご本人およびご家族と相談させて頂きます。当院では、現在、施設および設備の関係上、センチネルリンパ節生検を施行できないため、手術は、ご希望される施設(特にご希望がなければ、和歌山県立医科大学第一外科)に紹介させて頂きます。術後補助化学内分泌療法および経過観察は当院外来にて施行させて頂きます。

 

  放射線療法

乳房温存療法の放射線療法などの放射線治療については、おもに国立病院機構和歌山病院に紹介させて頂いております。

 

  外来化学療法

外来化学療法のための点滴室には、リクライニングチェアー2台、ベッド1床を設置しております。

<<社会医療法人黎明会>> 〒644-0011 和歌山県御坊市湯川町財部728-4 TEL:0738-22-2188 FAX:0738-22-2166