脳神経外科
脳神経外科の外来・入院診療
外来診療
初診の主訴では、物忘れを心配して来院される方が多くいらっしゃいます。神経学的診察、MMS-Eによる簡易なスクリーニング検査、MRI・MRAを組み合わせて精査を行っています。本人が心配して来院される場合は得てして問題なく、家族とともに来られる場合は何らかの認知機能障害が疑われることが多いように思われます。近隣の心療内科、精神科にも紹介させていただき、認知症患者の窓口の役割も果たすよう心がけています。
頭痛を主訴に来院する方もコンスタントにおられ、金曜の外来の後半は頭痛外来の様相を呈しています。慢性頭痛は根気よくオーダーメイドの治療を行うことが肝心ですので、初診の患者さまが再来してくれるような説明と投薬を心がけています。
入院診療
急性期症例ではやはり脳梗塞、次いでめまいを主訴とする患者さまが多くいらっしゃいます。
脳卒中急性期はクリニカルパスを利用し、さらに回復期リハビリテーション病棟に移ってリハビリテーションを行い、早期の社会復帰を目指しています。
以前から、施設や在宅から肺炎などで入院されてくる患者さまの中で、四肢の拘縮が高度になり介護に多大な負担を強いられている方々が目についていました。特に股関節内転拘縮では、日々のおむつ交換・清潔保持に大きな負担がかかります。もちろん、患者さま本人にとっても毎日数回のこういった処置は疼痛を伴います。このような患者さまに対して、閉鎖神経ブロックを行うことにより、内転痙縮は顕著に軽減して介護負担や患者さまの苦痛も和らぎます。
痙縮(けいしゅく)の治療
脳卒中の後遺症により手足の麻痺が残った患者さまの中には、拳は握り、肘を曲げて腕全体は胸の当たりにくっつけたようになり、足は先までぴんと伸びたようになっている方がおられます。これは、痙縮(けいしゅく)といって、麻痺した手足の筋肉の緊張のバランスが障害されている状態です。痙縮に対する新しい治療としてボツリヌス治療(ボトックス治療)が注目されています。
お気軽に受診してください。検査予約などの関係で予約制となっていますので、あらかじめ電話連絡などをしていただく事になっています。もちろん、急な症状の場合はその限りではありません。 |