院長のあいさつ

   
黎明会北出病院院長 尾崎 充

 

1962年に消化器外科の医院として出発した黎明会は、地域の皆様のご支持のおかげで法人内に内科、外科、整形外科、小児科、脳外科、透析科などの診療科を有する北出病院をはじめ、介護老人保健施設、在宅支援センター、訪問看護部、訪問リハビリなどの介護分野、健診センター、フィットネスなどの予防分野、さらには職員の子女を預かる保育課までを擁する、職員数600人近くを数える組織となりました。しかし、このような大きな組織となったために新たにいくつかの問題が発生しています。

 黎明会全体の職員の数が数十人規模だった頃は、組織のトップが朝礼で方針を発表すればすぐに全職員一人ひとりに浸透し、全員が一つの方向性を目指して頑張っていくという一体感の形成が容易にできていたのだと思われます。しかし600人近くの規模になると全職員が一同に会すること自体が難しく、トップの方針もなかなか行き渡らないのが実情です。一般職員からは「病院は何を目指しているのかよくわからない」といった声も聞かれます。組織の方向性が浸透しない中で、現場での職員の業務へのモチベーションもしばしば低下し、仕事のやりがいに結びつきにくいといった状況も発生しています。

 わたしたちは地域住民の健康を守るために今後も安全で有効な医療を提供していかなければなりません。また多くの職員とそのご家族のために健全な経営を維持していかなければなりません。そのために今何を行うべきかを多方面の知恵を結集して考え、組織全体の明確な方向性を決めてすべての職員に納得していただけるような努力が必要です。組織の管理者はあらゆる機会をとらえて職員に語りかける心がけが必要になってきます。

 一方各々の現場には固有の課題があります。医療は専門家の集団であり、職種や部署によって解決するべき課題の性質が異なります。その場合、現場で対応できる課題は現場で解決するといった姿勢が必要になってきます。現場の職員ひとりひとりが、自分たちの職場環境の改善を図り、業務効率の改善を目指して知恵をしぼる努力が必要になってきます。その場合、自分たちの現場は自分たちで良くしてゆくのだという意欲が求められます。様々な職員からの自発的なアイデアを積極的に取り上げてゆく現場の風土が、業務に対するモチベーションにもつながってきます。こうした現場主義が、組織の活性化には不可欠なのだろうと思います。従来のように上からの指示をこなすだけではなく、職員の自発的なアイデア、アクションを擁護、促進するような職場環境がその前提として必要になってきます。

 これからの北出病院、さらには黎明会は組織としての有効な機能運営を考えていかなければなりません。例えば、人事考課を行って部署の責任者と職員との話し合いの場を頻回に設定する。優れたアイデア、自発的なアクションに対しては何らかのインセンティブを考える。こうした現場での職員の一体感の形成が、これからの組織の活性化には必要不可欠なことです。そうした地道な努力が新しい黎明会の組織につながっていくのだという思いで、今後の運営を考えていきたいと思っています。

 

 

 

北出病院 院長 尾﨑 充

 

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